【その他】心の病気で休職の従業員支援を強化-厚労省

厚生労働省はうつ病などの心の病気で休職した従業員について、中小企業向けの職場復帰支援を強化します。来年度予算の概算要求に関連事業費を盛り込みました。

企業に求められるケアや労務管理などを例示したプログラムのモデルを社内規定に合わせて導入できるよう企業規模や業種別に作成する方向で検討しています。中小企業は大企業と比べて社内の体制整備が遅れており、支援策を活用することで企業規模にかかわらず休職者の円滑な職場復帰を促したい考えです。

厚労省は、心の病気で休職した従業員の職場復帰には、休職中のケア⇒主治医の職場復帰可否の判断⇒復帰計画の作成、などと段階を踏んだ支援が必要と想定しています。企業に対しこの流れに沿った復帰プログラムや社内規定の整備などを求めています。

モデルでは、産業医や保健師などの専門家による休職者との面接のほか、通勤訓練や試し出勤の期間、プライバシー保護など、企業側が対応すべきルールを検討し提示します。休職者の主治医や家族との連携、残業の禁止など職場復帰後の支援も例示する考えです。

大企業では職場復帰について明文化し、独自のプログラムを設けている事例も多いが、中小企業はなかなか導入が進んでいないのが実態。中小企業の整備を促すには、各地の地域産業保健センターによる産業医の無料相談サービス活用などのモデルを参考にしてもらう必要があると判断しました。

プログラムは厚労省のメンタルヘルスに関するポータルサイトに掲載する予定です。