【労働経済】65~69歳の就業率が急上昇、団塊世代まだまだ働く

団塊世代が65歳に到達し大量退職が懸念された「2012年問題」が、取り越し苦労に終わった可能性が出てきました。65~69歳の人口に占める就業者の割合(就業率)は昨年13年ぶりの水準に急上昇し、新たに加わった65歳が高い労働参加率を維持していたことを示唆している。元気なシニア層の活用は今後も成長力強化のカギを握りそうです。

 2012年1月~11月を平均した就業率は前年から0.8ポイント上昇して37%になりました。働く意欲のある人をすべて含めた労働力人口の全体に占める比率もこの年代は0.8%上昇し38.2%で、いずれも1999年依頼の高水準です。

一方、65歳から69歳の失業率は2012年11月で3.1%と前世代の平均(4%)を下回っています。それでも仕事があれば働ける人を含めると、潜在的な失業率は見た目以上に高いという見方もあります。

また、日本の高齢者は世界的にみても労働意欲が高いのが現状です。2010年での65歳以上の男性の労働力率は日本で28.8%せ先進主要7か国のなかでトップでした。背景にあるのは、日本が長寿国家で現金のいいシニアが多い点です。しかし、今後は雇用のミスマッチが目立つようになる可能性があるということを指摘する声もあります。