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【労働法】トヨタ、再雇用で「ハーフタイム勤務」試行へ

トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行執行委員長、約6万3000人)は10月13日、愛知県豊田市で2013年8月までの活動方針を決める定期大会を開きました。定年後も65歳まで希望者の継続雇用を企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法への対応として、工場従業員の勤務時間を半分にする「ハーフタイム勤務」制度を2013年4月から一部の工場で試験導入することがわかりました。定年の60歳以降も再雇用を希望する社員が増えていることに対応したもので、 働き方の選択肢を広げます。

試験導入が順調に進めば、全工場の導入も検討する予定です。再雇用希望者は、フルタイムかハーフタイム勤務のいずれかを選択する方向です。トヨタ自動車労働組合が10月13日開いた定期大会で、ハーフタイム勤務の試行を含め、60歳以降も働きやすい環境整備を目指す運動方針が採択されました。トヨタの試み が他の製造業に広がる可能性も考えられます。

鶴岡委員長は円高や中国の販売減速などで事業環境の不透明感が増している現状を踏まえ、「日本のものづくりや雇用を守るため、活力ある職場づくりなどで組合の機能を強化する」と強調しました。

【労働経済】胆管がん発症、労災申請45人に 新たに11人

印刷会社の元従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省は10月12日、印刷業に従事した経験のある11人が新たに労災申請したことを明らかにしました。申請は計45人(うち死亡29人)となりました。

この問題は、大阪や宮城県など全国の印刷会社でインクの洗浄作業などに関わっていた従業員らが相次いで胆管がんを発症したことが明らかになったものです。

厚労省によると、新たに申請した11人は男性10人と女性1人で、女性を含む6人は死亡します。年齢別では30代1人、40代2人、50代2人、60代6人。30代の男性はこれまでで申請が最も多い大阪市の印刷会社「サンヨー・シーワィピー」の従業員といいます。

厚生労働省は、先月専門家による検討会を設けて、申請した従業員らが労災に当たるかどうか検討をしていて、今年度中に一部の従業員らについては結論を出したいとしています。

【労働経済】サントリー「65歳定年制」導入を発表

サントリーホールディングスは2012年10月11日、来年4月の「65歳定年制」の導入を発表しました。来年4月に改正高年齢者雇用安定法が施行され、65歳までの雇用確保が義務づけられるためです。

サントリーは今年9月に労働組合と合意しました。正社員約5千人が対象となっており、新制度でも60歳以前の賃金体系に変更はありません。 60~65歳の賃金水準は能力や経験に応じて60歳時点の賃金の6~7割になります。退職金の金額は60歳で決定となり、65歳の時点で支払われます。企業年金の支給は65歳からになり、予定利率は年3%から2%に引き下げとなります。

サントリーの現在の制度は、60歳を過ぎても働きたいと希望した人を1年契約で更新して65歳まで再雇用する制度となっています。昨年の場合、定年を迎えた95人のうち82人が再雇用を希望し、80人が採用されました。現在の法律では労使協定で再雇用の基準を決めることができるため、全員が対象とはされていませんでした。

新制度では、60歳以降の賃金は再雇用に比べ増額となります。現在再雇用されている人の賃金も上げるため、人件費は年十数億円の増額になるとのことです。

【労働経済】生活保護者等の自立支援で、区役所に職業紹介窓口 ―横浜市

横浜市は、生活保護受給者などが公共職業安定所(ハローワーク)の職業紹介サービスを区役所で受けられるよう、国に求める方針を決定しました。来年度から試験的に3区で実施したい考えで、ハローワークまでの交通の便や生活保護受給者数などを考慮して検討中で10月中に決定し、11月にも要望書を提出するとのことです。

横浜市の生活保護受給者数は2012年9月末現在、前年同月比約2400人増の6万9370人です。毎年増加の一途をたどっていることから、就労を支援し、受給者の自立を促すことは喫緊の課題とされています。

 区役所の一角にハローワークの求人情報検索端末と職員を配置し、ハローワーク同様の職業紹介とサービスを受けられるようにし、利便性を向上させ、求職活動意欲を削ぐ要素を軽減するねらいです。また、区も対象者の求職活動状況を把握しながら的確な助言が可能になるほか、国と地方の重複行政の部分の事務の効率化が見込まれており、試験実施後の成果をみながら、将来的には全区に拡大したい考えです。

市政策局によると、職業紹介窓口を区役所などに開設する動きは全国的にあり、県内では4月に相模原市が就職支援センターに、10月には綾瀬市が市役所に開設しています。政令市ではさいたま市や千葉市の区役所で実施しています。

【判例】石綿肺で自殺、国が控訴断念で労災認定へ―岡山地裁

アスベスト(石綿)の吹きつけ作業に従事し、石綿肺を発症してうつ病となった当時60代の男性の自殺を労災だと認めた先月9月26日の岡山地裁判決について、厚生労働省岡山労働局は2012年10月11日、控訴を断念することを明らかにし、同日、判決が確定しました。

この男性の妻で原告の女性の代理人弁護士によると、石綿肺による闘病を苦にした自殺を労災と認めた判決の確定は全国で初めてとのことです。

11日が控訴期限。岡山労働局は「理由は個別事案なので答えられないが、関係機関と協議して総合的に判断した」としています。遺族補償給付金の不支給処分の取り消しを求めて訴訟を起こした中国地方に住む男性の妻に、給付金が支払われるとのことです。

男性の妻は「命は帰ってきませんが、夫の思いが国に伝わった。やっと夫の尊厳が守られた」とのコメントを出しました。

判決では、男性は1959?78年、全国の工事現場でアスベストの吹き付け作業に従事していました。87年に石綿肺になり、2002年7月に労災認定を受けました。闘病中の同年10月、うつ病と診断され、60代だった07年5月に自殺しました。

岡山地裁は「悲惨な姿で死んだ同僚らの姿を通して強い恐怖を感じていた。心理的負荷は精神障害を発病させる程度に重かった」とし、石綿肺とうつ病発症との因果関係を認定しました。

【労働法】改正労働契約法の施行日は平成25年4月1日が妥当-労働政策審議会

厚生労働省の労働政策審議会(会長 諏訪康雄 法政大学大学院政策創造研究科教授)は、諮問を受けていた「労働契約法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令案要綱」、「労働契約法第十八条 第一項の通算契約期間に関する基準を定める省令案要綱」等を「妥当」として、三井辨雄厚生労働大臣に答申しました。
この答申は、9月19日に厚生労働大臣から諮問したことを受けて、同審議会が審議の結果行ったものです。
厚生労働省は、この答申を踏まえ、速やかに政省令等の制定を進めることとしています。

【要綱のポイント】
1.「労働契約法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令案要綱」
労働契約法の一部を改正する法律附則第1項ただし書に規定する規定の施行期日を、平成25年4月1日とするものです。

2.「労働契約法第十八条第一項の通算契約期間に関する基準を定める省令案要綱」
労働契約法の一部を改正する法律の施行に伴い、労働契約法第18条第1項の通算契約期間に関する基準を定めるものです。

3.「労働基準法施行規則の一部を改正する省令案要綱」
建議「有期労働契約の在り方について」に基づき、書面の交付の方法により明示しなければならない労働条件として「期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項」を加えるものです。

4.「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準を改正する告示案要綱」
3.の労働基準法施行規則の改正に伴い、契約締結時の明示事項等に係る規定を削除するものです。 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002lhmc.html

【年金・医療】東京医大茨城医療センター保険医療指定取り消し問題で療養費払い制度、10国保組合が了承へ

東京医科大茨城医療センター(阿見町、501床)が12月1日に保険医療機関の指定を取り消される問題で、茨城県は9日、阿見町周辺の10市町の国民健康保険組合を集め、第2回対策会議を開きました。転院できない患者には従来の負担割合で受診・入院できる特例措置「療養費払い制度」について、各組合が利用を了承する意向を示しました。病状など、適用範囲を狭めます。同センターは、健康保険組合など国保以外の保険者にも、適用を求めていく方針とのこ とです。対策会議には、松崎靖司センター長ら病院側の関係者も出席しました。

療養費払いの実施に同意した保険者は土浦、石岡、龍ケ崎、牛久、つくば、稲敷、かすみがうら、阿見、河内、美浦の10市町村。75歳以上の県後期高齢者医療広域連合も同意しました。今後は保険者である各市町村が適用のガイドラインを作成することになるとのことです。

「療養費払い制度」は、今回の指定取り消しで10割に増える患者の医療費負担のうち、本来の保険者負担分(70歳未満は通常7割)を例外的に保険者が支払う制度。患者負担はこれまで通りの自己負担額(70歳未満は通常3割)のままとなります。実務的には、センターがいったんその7割を負担し、患者に代わって保険者に請求する「療養費受領委任払い制度」を検討しています。各組合は、市町村議会に報告するなどして正式に適用を決めます。

制度の対象となるのは、救急治療、人工透析などの計画的治療、既に予約されている手術、転院により何らかの悪影響がある患者など。原則として、救急以外の新規患者は対象としません。県保健福祉部厚生総務課によると、同センター周辺の地域では約6割が国保加入者とのことです。

■最終段階ではセンターが負担も
同センターの松崎靖司院長は5日、指定取り消し後初めて県保健福祉部と協議し、転院が促せない患者で、保険者が療養費払いを了承しない場合については、 保険者分をセンターの負担とする考えを示しています。また、周辺10市町以外の国保組合に対し、療養費払い制度を要請する意向も伝えたが、県は「10市町での体制を作るのが先」との方針で応じました。

【その他】障害者就労支援 労働局に専門家を配置

厚生労働省が2013年度から、精神や身体に障害のある人も就職して働き続けられるよう企業と福祉施設の橋渡し役を担う「就職支援コーディネーター (仮称)」として、臨床心理士ら専門家を全国の労働局に配置することが2012年10月9日、分かりました。障害者の就職件数が過去最多となるなど就労意欲の高まりに対応するとともに、就労のきっかけをつくるのが狙いです。
 
13年度から、企業に義務付けられた障害者の法定雇用率の引き上げも決まっており、厚労省は「これまで障害者を雇ったことがなかったり、雇う余裕がなかったりした中小企業への支援が重要だ」としています。関連経費として来年度予算の概算要求に2億9千万円を盛り込みました。
 
厚労省によると、想定している対象は18歳以上65歳未満で在宅生活をしている障害者約330万人のうち、就労意欲のある人です。11年度の公共職業安定所(ハローワーク)での障害者求職申し込みは約14万8千件、就職件数が約5万9千件で、それぞれ過去最多となっています。
 
支援の内容は、労働局に新たに就職支援コーディネーターとして配置した臨床心理士や精神保健福祉士が主に中小企業と施設との間で要望や適性を調整し、就労の実現を目指します。
 
具体的には、コーディネーターが福祉施設や特別支援学校、病院と連携し、働く意欲のある障害者を中小企業の職場実習に参加するようにしたり、事業所の見学会を開いたりするということです。希望者には面接の受け方やハローワークの利用方法も伝えます。実際に就労する段階になれば、労働局の下部組織であるハ ローワークの職員が支援します。
 
就職しても職場の理解不足などですぐに辞めてしまうケースも多いのが現状です。そのため職場にしっかり定着できるよう、各地の「障害者就業・生活支援センター」にも専門家を新たに置き、就職後の障害者からの相談を受け付けたり、助言したりするということです。

【その他】職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けたポータルサイト「あかるい職場応援団」オープン

厚生労働省は2012年10月1日、職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けたポータルサイト「みんなでなくそう!職場のパワーハラスメント あかるい職場応援団」を開設しました。
これは、今年3月15日に「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」(座長:堀田力 さわやか福祉財団理事長)が発表した「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」をもとに、予防・解決への社会的気運を醸成するための周知・広報ツールの一つとして開設されたものです。

【主なコンテンツ】
●なぜ、今パワハラ対策?:職場のパワーハラスメント対策の理念を紹介
●職場のパワーハラスメントを理解する3つの基本:「概念と類型」「対策の必要性」「予防と解決」の3つの観点から解説
●他の企業はどうしてる?:対策に取り組んでいる企業の取組例を紹介(連載)
●裁判事例を見てみよう:関連する裁判例のポイント解説(連載)
●言い方ひとつで次が変わる会話術:職場で役立つコミュニケーションスキルの一例の紹介(連載)
●数字で見るパワハラ事情:労働局への相談件数や労災補償の状況など統計調査結果からパワハラの動向を紹介

詳しくはこちら↓をご参照ください
http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/

【年金・医療】医療・介護保険金、病院に直接支払いを検討―金融庁

金融庁は、保険会社が医療保険や介護保険の保険金を病院などに直接支払うことを認める検討に入りました。契約者は高額な治療を受ける場合も多額の資金を用意する必要がなくなる。病院や保険会社にとっても事務負担が減る利点があります。

直接支払いは保険会社があらかじめ契約者に同意を得た上で、病院や診療所、介護事業者に治療費や介護サービスの対価を支払う仕組みです。保険金が治療費など上回る場合は、治療費や対価を差し引いた残額を契約者に給付します。

これまで契約者は病院の窓口などで費用を支払い、その後に保険会社に保険金を請求していましたが、請求時に必要な医師の診断書は平均数千円の費用がかかり、期間も1カ月程度かかる場合が多くなっていました。

金融庁は金融審議会(首相の諮問機関)で議論を進め、どんな場合に直接払いが認められるかを明確にし、来年にも保険会社向けの監督指針などを見直すとのことです。