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【労働経済】ハローワーク特区スタート―佐賀県・佐賀労働局

佐賀県と佐賀労働局が一体となって就労を支援する「ハローワーク特区」が2012年10月1日、開始されました。国、県で別々の運営だった二つの窓口で運用が一体化されます。ハローワーク佐賀は佐賀・鳥栖両市と連携した取り組みを8月から、「特区」とは別に始めており、好調なスタートを見せています。

特区の事業計画では、若者、障害者、生活保護受給者の就職を、国と県の両組織の職員がチームを作るなどしてサポートし、切れ目のない支援をすることで就労者を増やすことを目指します。特区は3年間、試験的に行い、他の自治体に広げられるか効果を検証する方針です。

ハローワーク佐賀では、佐賀、鳥栖両市役所にハローワーク職員を常駐させ、生活保護などで来た市民に職業紹介をする取り組みを8月から始め、1カ月で414件の相談があり、34人の就職につながりました。特区以外の取り組みが順調なため、特区の成果が注目されています。

【労働経済】雇用調整助成金など 支給条件見直し

業績が悪化しても従業員を雇用し続ける事業所に支給されている助成金について、厚生労働省は景気が持ち直しているとして、来月1日から、緩和していた支給の条件を厳しくし、リーマンショックの前とほぼ同じ水準に戻すことになりました。

支給の条件が見直されるのは、厚生労働省が所管する「雇用調整助成金」と、「中小企業緊急雇用安定助成金」です。2つの助成金は、景気の低迷で売り上げや生産量が減少しても従業員を解雇せず、休業や出向させて雇用を維持する事業所に対し、国が賃金や手当の一部を助成しています。

厚生労働省は、4年前のリーマンショック以降、雇用環境が急激に悪化したことから支給の条件を大幅に緩和し、3年前のピーク時には1か月に253万人分の申請がありました。その後、申請は減少傾向になり、先月は61万人分に減ったことから、厚生労働省は景気が持ち直しているとして、来月1日から、緩和していた支給の条件をリーマンショックの前とほぼ同じ水準に戻すことになりました。これまでの条件では、直近3か月間の売上高や生産高が、前の年の同じ時期などに比べて「5%以上減少」としていましたが、見直し後は「10%以上減少」と厳しくなります。一方、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3つの県については、支給の条件の見直しを半年間、延期することにしています。

見直すのは(1)生産量(売上高)要件(2)支給限度日数(3)教育訓練費(事業所内訓練)の3項目。(1)は現行、「最近3か月の生産量または売上高 が、その直前の3か月または前年同期と比べ5%以上減少」を「(中略)10%以上減少」に変更するほか、中小企業事業主で直近の経常損益が赤字なら、 「5%未満の減少」でも助成対象としていたものを撤廃します。

 (2)は「3年間で300日」を「1年間で100日」に変更。さらに来年10月1日からは「1年間で100日・3年間で150日」とします。(3)は「雇用調整助成金の場合2000円、中小企業緊急雇用安定助成金3000円」をそれぞれ「1000円」「1500円」に引き下げます。 

厚労省によれば支給要件の見直しは、2013年4月1日から第2弾を実施。「助成率」の引き下げや「上乗せ」要件廃止のほか、事業所外訓練の教育訓練費も半額になるといいます。

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/shikyu_02.pdf

【年金・医療】厚生年金基金 廃止に向け課題山積

厚生労働省は、国に代わって公的年金の保険料の一部を運用する厚生年金基金の制度を将来的に廃止する方針ですが、1兆円を超える積立金の不足分をどうやって穴埋めするかなど、廃止に向けて課題は山積しています。

主に中小企業の企業年金を扱う厚生年金基金は、運用益を上げるため、公的年金である厚生年金の保険料の一部も国に代わって運用していますが、経済情勢の悪化によって、半数の基金で公的年金の支給に必要な積立金が不足しており、不足額の総額は1兆1000億円にのぼっています。

こうしたなか厚生労働省は、9月28日、この問題を巡る対策本部を開き、財政状況の改善は見込めないとして、厚生年金基金の制度を将来的に廃止する方針を決めました。

ただ基金を廃止するには、1兆円を超える積み立て不足を穴埋めしなければならず、企業側で穴埋めできない部分は、厚生年金の保険料を使うことになりますが、一部の基金の損失処理を厚生年金全体で負担するのは不公平だという指摘が出ています。

また基金を廃止する前に、ほかの企業年金の制度に移行するよう促すことにしていますが、中小企業が単独で企業年金を維持するのは難しいという指摘があり、 基金に代わる中小企業の企業年金をどう確保するかも課題です。厚生労働省は、厚生年金基金を廃止するための改革試案を10月中にまとめることにしていますが、廃止に向けて課題は山積しています。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002kpls-att/2r9852000002kv6o.pdf

【年金・医療】厚生年金基金制度廃止へ

AIJ投資顧問による企業年金の資産消失事件を受け、厚生年金基金のあり方を検討してきた厚生労働省は27日、基金制度を一定の経過期間後に廃止する方針を固めました。28日に開く厚生年金基金の特別対策本部会合で決定し、廃止に関する具体的な方法は10月にも社会保障審議会年金部会に委員会を設置 し、詳細を検討します。来年の通常国会での関連法案提出をめざします。

公的年金の支給に必要な積立金まで不足している基金は、ことし3月末の時点で、全体の50%の280余りに上り、積立不足の総額は、およそ1兆1000億円に達しています。

厚労省は厚年基金に企業年金への移行を促す方針ですが、自民党は現行制度の存続を主張しており今後の政治情勢によって法案の決定は流動的です。

【労働経済】8月の完全失業率4.2%

総務省が28日発表した労働力調査によると、全国の8月の完全失業率は4.2%と前月に比べ0.1ポイント改善しました。改善は2カ月ぶりです。一方、厚生労働省が同日発表した8月の有効求人倍率は、前月比横ばいの0.83倍となりました。

【労働経済】若者に特化したハローワークを渋谷に開設

非正規雇用の若者が増えていることを受け、東京労働局は10月1日、若者専門のハローワークをJR渋谷駅近くに開設します。フリーターやニートたちの仕事への不安を解消して自信を取り戻し、正規雇用に挑戦させることを目的とするため、対象をおおむね35歳未満の人に限定し、専門の職員がマンツーマンで対応、正社員への道を開く企業との面接会を定期的に開催します。

文部科学省が発表した今年度の学校基本調査で、大卒の4人に1人が安定した仕事に就いていないことが判明しました。同局が所管するハローワークにも20?30代前半の若い世代から、正社員になりたいという趣旨の相談は増加傾向にあるといいます。

名称は、「東京わかものハローワーク(愛称:わかハロ)」で、渋谷クロスタワービル8階に開設します。職員は23名置く予定。若者支援を狙いとするため、中高年の求職者には渋谷駅の北側にある「ハローワーク渋谷」などを紹介するとのことです。

わかハロでは事前予約制で個別に就職を支援します。同年代で同じ悩みを持つ若者同士がグループで議論し、解決を目指すジョブクラブという制度を設けたり、正社員の経験がなかったり、一度就職に失敗したりした若者の不安を取り除くため、臨床心理士のカウンセリングを受けることもできます。ほかにも適職診断、職業紹介など多彩なメニューを用意し、講座や相談はいずれも無料です。

仕事の探し方や履歴書の作成方法などを指導するセミナーも定期的に開きます。各社の求人を紹介するコンピューターも30台ほど設置する計画です。

平日午前10時から午後6時まで開館し、土日祝日は閉館となります。大学卒業予定者から利用可能で、同労働局は「若者に特化した支援体制を強化し、正規雇用の実現を目指す」としています。

【判例】石綿肺患者自殺は労災…岡山地裁、初の司法判断

アスベスト(石綿)の吹きつけ作業に従事し、じん肺の一種「石綿肺」を発症した男性(当時60歳代)が自殺したのは、闘病苦が原因であり労災にあたるとして中国地方在住の妻が、労働基準監督署による労災不認定処分の取り消しを求めた訴訟の判決が26日、岡山地裁でありました。古田孝夫裁判長は「10年以上にわたる症状悪化や石綿疾患による同僚らの死で心理的ストレスが過重だった。うつ病の発症と、石綿肺の原因である業務との間に因果関係が認められる」として、国の処分取り消しを命じました。石綿疾患の患者の自殺が労災認定された事例はありますが、司法判断による認定は初めて。支援団体の調べでは、同関連病を巡る自殺は、今回のケースを含めて少なくとも6件あり、患者への支援の重要性が改めて問われることとなります。

判決などによりますと、男性は1961?70年、石綿吹き付け施工会社に勤務し、大量の石綿にさらされました。87年に石綿肺と診断され、02年6月に合併症を併発し労災認定され、10月にうつ病と診断されました。さらに06年8月に中皮腫の疑い、07年1月には石綿肺の最重症(管理4相当)と診断され、5月に自殺しました。

妻は同7月、倉敷労働基準監督署に遺族補償給付金などを申請。国の基準では、精神障害の発症前6か月間に「業務による強い心理的負荷」があれば労災を認めるが、同労基署は、02年のうつ病発症時の石綿肺の病状などから心理的負荷は強くなかったと判断。その後も「自殺直前まで、病状の急変など特別な出来事 はない」とし、労災と認定しませんでした。妻の審査請求や再審査請求も退けられました。それに対し、古田裁判長は「次第に悪化する石綿肺の病状や死への恐 怖を考慮すれば、短期間での顕著な重症化がないからといって、心理的ストレスの強度を否定できない」と処分を取り消しました。

原告弁護団の一人、松丸正弁護士は「石綿肺の特殊性に着目した判決といえる」と高く評価した上で、「石綿肺による闘病苦での自殺は最も悲惨なできごと。同じような遺族の救済を今後どうしていくのか、どういう実態があるのか、国に調査してもらいたい」と求めました。

◆石綿肺 粉じんを大量に吸入して肺が硬くなる病気「じん肺」の一種で、アスベストに曝露(ばくろ)してから発症まで15~20年の潜伏期間があるとされる。肺機能が低下し、せきやたん、息切れの症状が出て、進行すると呼吸困難となる。根本的な治療方法はなく、中皮腫や気管支炎を合併することもあり、肺がん発症の危険性も高い。昨年度の労災認定者は全国で68人。

【年金・医療】1カ月の医療費1000万円以上、最多の179件

大企業の会社員やその家族が入る健康保険組合で、1カ月の医療費が1000万円以上かかったケースが2011年度に179件ありました。10年度を5件上回り、過去最高となりました。500万円以上も10年度比604件増の4457件で過去最高を更新。医療技術の進歩で、高額な医療を受ける人が増え ています。

業界団体の健康保険組合連合会が診療報酬明細書(レセプト)を分析しました。最高額は1億1550万円の血友病患者でした。1億円を超えたのは初めてです。血友病は出血を抑えるための血液を固める注射治療が高いということです。血友病患者は179件のうち、3割弱を占めました。

その他の疾病では、心筋症や肝硬変の患者が目立ちました。体内埋め込み型の補助人工心臓が11年度から保険適用になり、手術を受ける患者が増えました。生体肝移植など臓器移植の手術を受ける患者も増加しました。

医療費は3割を患者が負担するのが原則で、残り7割を健保が負担しています。ただ血友病など特定の病気や医療費が高額になった場合は、国が補助する仕組みがあります。治療が全額、公費で受けられることもあります。患者にとっては高額でも高度な医療は必要ですが、健保組合にとっては財政が悪化する一因となります。医療費は高度化の影響もあって右肩上がりで増えており、全体の伸びを抑える取り組みが欠かせません。

【その他】厚労省、看護師・医師の勤務時短へチーム

厚生労働省は2012年9月25日、看護師や医師の長時間勤務改善などを検討するプロジェクトチームを設置すると発表しました。短時間勤務の導入や子育てを理由に退職した看護師が再就職しやすい仕組みを検討するということです。10月中に第1回会合を開き、年内に結論を出す予定です。

チームは医政局、労働基準局、職業安定局などの局長や課長で構成します。これまでは医療と労働部署が連携することがなく、縦割り行政の弊害がありました。局横断の組織をつくり、医療分野の雇用問題に取り組みます。