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【その他】法人税率20%台へ引き下げ数年で目指す

政府は、6月末に閣議決定する「経済財政運営の基本方針」に、法人税の実効税率を数年で20%台まで引き下げる方針を打ち出しました。2015年度から引き下げを始める予定です。

日本の実効税率は35.64%(東京都)と国際的にみても高い水準です。これを欧州やアジア諸国と同じ水準の20%台にします。

安倍総理大臣は、「日本の法人税は『成長志向型』に変わる。そのことによって、雇用を確保し、国民生活の向上につなげていきたい」と述べ、法人税 の実効税率の引き下げによって、雇用の拡大など、経済の好循環につなげたいという考えを示しました。ただ、国内企業の約7割が法人税を支払っていないとい う問題もあります。事業規模などに応じて納税す外形標準課税の拡大も検討課題となりそうです。

日本経済の成長基盤を強化するには、企業の競争力を高める法人減税が有効であると考えられます。

【年金・医療】諸外国の年金制度比較 厚生労働省

厚生労働省は12日、諸外国の年金制度についての情報を公開しました。ドイツ、英国、アメリカ、フランス、スウェーデンの5か国についての制度をそれぞれ紹介すると共に、日本を含めた上記5か国の制度の比較を表にまとめ、公開しています。

年金の支給開始年齢について、フランスは2017年までに62歳に引き上げるのに対して、アメリカは2027年まで、ドイツは2029年までに 67歳に引き上げるとしており、英国は2034年から2046年にかけて68歳に引き上げるとしているなど、各国の年金事情をうかがい知ることができま す。

詳しくはこちら(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/shogaikoku.html

「上記5か国の年金制度の国際比較 ※平成26年6月作成」(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/pdf/shogaikoku-hikaku.pdf

【労働経済】配偶者控除見直し、政府税制調査会が論点整理

政府税制調査会は11日、総会を開き、専業主婦らがいる世帯で夫の所得税が軽くなる「配偶者控除」の見直しなどについて論点整理を取りまとめました。

論点整理では、現行の配偶者控除の仕組みは見直すべきだとの見解を示す一方で、家庭での子育てなどを評価し、税制面の配慮を残すことが必要とも言 及しました。「税制にとどまらず、社会保険制度や企業の賃金制度の課題も検討が必要」と指摘し、政府税調として結論を出すことを見送りました。

論点整理は政府が6月下旬に閣議決定する成長戦略に反映させるとしています。ただ、政府税調の中里実会長(東大教授)は会合後の記者会見で「女性 の就業拡大には税制だけ議論しても問題は解決しない。税制を超えた幅広い議論が必要」とし、見直しは中長期的課題との認識を改めて示しました。

【その他】ミスド過労死で経営会社を提訴

三重県内のドーナツチェーン「ミスタードーナツ」で、店長をしていた男性(当時50歳)が死亡したのは長時間の残業が原因だとして、遺族が店舗を経営する製菓会社「竹屋」(同県四日市市)と社長らを相手取り、約9500万円の損害賠償を求めて津地裁に提訴しました。

訴状などによると、男性は2010年4月頃から津市内の店舗の店長として勤務。11年7月から同市内の2店舗で店長を務める以外に、県内の他の9店舗で店長不在時の代理業務を兼務。恒常的に長時間の残業を続け、12年5月、通勤中に不整脈により死亡しました。

四日市労働基準監督署は昨年7月、死亡前の2か月から6か月前の時間外労働が100時間を超えているなどとして労災を認めました。

【労働経済】就職活動に関する調査 連合

2014年6月12日、連合は、インターネット調査による「就職活動に関する調査」の結果を発表しました。

結果は以下のようになっています。

~~就職活動の情報源と企業選定で重視する情報~~
◆就活時に参考にする情報源「就活サイト」「友人の話」「就活仲間の話」
◆内定がある就活生と内定がない就活生で参考にする情報源に違いは?
◆応募企業の選定で「業種」「勤務地」の割合が高く、 「企業規模」より「給与水準」「福利厚生」「残業など労働時間の長さ」などの労働条件を重視

~~ソーシャルメディアの活用~~
◆ソー活率は 3 割強、「企業の公式アカウントフォロー」や「就活仲間とつながり持つ」
◆一部ではソー活用にサブアカ取得?「ホンネを書くアカウント隠し」4.2%、「ソー活専用アカウント用意」2.9%
◆ソー活をしない理由「プライベートな情報は知られたくない」「内定には結びつかなそう」

~~就職活動中に抱く不安~~
◆就活時の不安「どこにも入れないかも」7割、「ブラック企業に入ってしまうかも」4割強
◆就活で自信喪失?3人に1人が「自分は価値のない人間なのではないか」という不安を抱く傾向
◆就活の長期化でプレッシャー増?「親の期待に応えられないかも」内定がない就活生の3割弱

~~ブラック企業と応募者の対応~~
◆ブラック企業のイメージ「サービス残業がある」「時間外が多い」「離職率が高い」「ノルマが厳しい」
◆「大量採用はブラック」「業務内容不明瞭はブラック」が3割強、「年中求人はブラック」3割弱
◆「ブラック企業かどうかの判断でインターネット上の批判を参考にする」7割強

~~ワークルールの知識~~
◆応募者の 3 人に 1 人は「労働条件の明示義務を知らない」
◆「時間外労働の割増率」や「時間外労働に協定が必要」の認知率は4人に1人以下の割合
◆「男性も育休取得可」認知率は女性 7 割強、男性 5 割、「子どもが 1 歳まで育休可」は女性 5 割強、男性 3 割弱

~~選考時の不当な扱い・不快な経験~~
◆「学歴で不当な選考を受けた」3割弱、「容姿」では1割強
◆就活時の不快な経験「採用担当の態度」3割強、「サイレントお祈り」3割、「就活サイトのエントリー煽り」2割
◆応募者に不快な思いをさせる採用担当者の態度「高圧的」「やる気がない」「いい加減な受け応え」 「ため息」や「ほおづえ」、「舌打ち」経験者も

~~就職差別につながる不適切な質問~~
◆就職差別につながる質問が横行 「本籍・出生地聞かれた」3割強、「家族に関すること聞かれた」は4割、「人生観・生活信条聞かれた」「尊敬する人物聞かれた」3割強、「購買新聞」1割、「愛読書」2割弱
◆「結婚・出産後の就業意向を聞かれた」女性では3割弱

~~就職活動で得たもの・今後の新卒採用~~
◆「就活で社会人に対する見方が変わった」4 割、「就活で家族に感謝する気持ちが強まった」2 割強
◆「就職活動時期の繰下げ」は反対が 3 割強で多数派、「ギャップイヤー導入」は賛成が 6 割弱、「採用活動の通年化」は賛成が 5 割強、「インターンシップによる採用」は賛成が 5 割弱で多数派

【労働経済】人手不足感 和らぐも高水準続く

厚生労働省が6月10日にまとめた5月の労働経済動向の四半期調査によると、正社員が「不足している」と答えた事業所の割合から「過剰」を引いた労 働者過不足判断DIはプラス18となり、前回調査(2月)から4ポイント下がりました。正社員の労働者過不足DIが下がるのは1年ぶり。不足感はやや和らいだものの、2008年の金融危機以降では前回調査に次ぐ高水準で、採用しにくい状況は続いています。

労働経済動向調査は3か月に1回行っています。 業種別にみると、人手不足が最も深刻なのは医療・福祉でプラス43。運輸・郵便業がプラス34、学術研究・技術サービス業がプラス32で続きました。 また、パートタイム労働者の過不足判断DIはプラス24で、19期連続して不足となりました。

【労働法】「残業代ゼロ制度」 対象は1千万円以上で最終調整

労働時間規制の適用を除外する「残業代ゼロ」制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)について、政府は対象者を「業種問わず年収1千万円以上の者」とすることで最終調整に入りました。

当初は、「年収を問わず一般社員も対象」「幹部候補のみ」「為替ディーラーなどの高度専門職のみ」など、いろいろな案が浮上していましたが、今回「年収1千万円を下回る人は対象としない」という方向になったということです。

【その他】法人税引き下げ5年で20%台 財源などを調整へ

今月下旬に閣議決定される、政府側が法人税の実効税率の引き下げを具体的に明記したいとしている一方で自民党側は、2015年度からの実施は認めるものの、恒久財源の確保が必要だとしていて、税率引き下げの段取りや財源などの調整が行われる見通しです。

安倍総理大臣は、法人税の実効税率の2015年度からの引き下げを明言しており、政府側は、今月下旬に閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針」に明記したいとしています。

これに関連して、甘利経済再生担当大臣は、法人税収の増加分を財源の一部として活用し、来年度から
5年程度かけて現在の35%程度から20%台に引き下げたいという考えを示しています。法人実効税率引き下げの期間と幅について安倍晋三首相の思いは一致しているといいます。

政府・自民党は、法人税の扱いについて調整を進めることにしており、具体的な税率引き下げの段取りや財源などが焦点となる見通しです。

【年金・医療】GPIFの運用見直し時期、前倒し要請へ

公的年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF=Government Pension Investment Fund)の資産運用の見直しをめぐり、安倍晋三首相が田村憲久厚生労働相に見直し時期を前倒しするよう指示していたことがわかりました。

GPIFは、120兆円を超える公的年金の積立金を運用している世界最大級の機関投資家で、現在の運用方針では、国債など国内債券に60%、国内 株式に12%を投資するなどとされています。GPIFは、有識者からなる運用委員を中心に、来年度、平成27年度から実施する新たな運用方針を策定するこ とにしています。GPIFの運用方針を巡っては、政府の有識者会議が、去年、リスクのある金融商品にも投資することなどを求める報告書をまとめていまし た。

田村厚労相はGPIFに対し、当初は年末までとしていた新しい資産構成の公表時期を早めるよう要請する方針を固めました。公表は9~10月になる見通しで、今後の検討では株式の運用比率をどの程度、高めるかが焦点になります。