厚生労働省は2012年7月24日、税と社会保障の一体改革関連法案に盛り込まれている低所得の年金受給者への福祉的な給付金制度に関し、年金を含む所得が年約77万円以下の低所得者に加え、87万円未満の人にも給付金を支給する方針を明らかにしました。同日の民主党社会保障と税の一体改革調査会と厚生労働部門合同会議に同省が制度概要を示し、了承されました。政府は関連法案の月内提出を目指します。
給付金は、消費税率を10%に引き上げる15年10月から、家族全員が市町村民税非課税で年金と所得を合わせた年収が約77万円以下の人に支給されます。支給額は年金保険料を40年間納めた人が月額5000円で、未納期間に応じて減額します。対象者は約500万人です。
ただ、給付金を加えると年収77万円を超える人の収入の方が少なくなる「逆転現象」が生じます。このため、年収77万円超で87万円未満の人にも補足的に支給することにしました。対象者は約100万人増えることになります。
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