法律で義務づけている障害者の雇用率を満たした民間企業は、全体の46%と、去年より僅かに改善したものの、依然として半数に満たないことが厚生労働省の調査で分かりました。障害者の雇用を巡っては、現在、従業員が56人以上の民間企業は、全体の1.8%以上の障害者を雇用するよう法律で義務づけられています。厚生労働省が、ことし6月1日の時点で対象となる民間企業7万6000社余りを調査した結果、雇用率を達成した企業は46.8%で、去年より1.5 ポイント上がったことが分かりました。働いている障害者はおよそ29万8000人で、去年に比べておよそ1万6000人増え、過去最多となりました。
一方、1人も障害者を雇っていない企業は、去年より470社余り減ったもののおよそ2万4800社と、全体の32%を占めています。雇用率を達成した企業 の割合を業種別にみると、最も高いのは▽鉱業・採石業の57%、次いで▽医療・福祉と農林漁業が56%でした。最も低いのは、▽情報通信業の27%、次いで▽不動産業の33%でした。障害者の雇用率は来年4月から2%以上に引き上げられることになっていて、厚生労働省は「雇用情勢が厳しいなか、僅かだが改善しており、努力している企業が多いことが伺える。より多くの企業が達成できるよう支援を強化したい」と話しています。