【判例】継続雇用「基準満たせば拒めず」 最高裁、64歳男性勝訴

65歳までの雇用確保を定めた高齢者雇用安定法に基づき導入された継続雇用制度で再雇用を希望した男性(64)=兵庫県川西市=が、選定基準を満たさないとの理由で会社が拒否したのは不当として、再雇用されたことの確認などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷は2012年11月29日、会社側の上告を棄却し、男性の勝訴が確定しました。

継続雇用制度の再雇用をめぐる初の上告審判決です。山浦善樹裁判長は「男性は選定基準を満たしており、雇用が継続されると期待することには合理的な理由がある」と判断、会社の拒否について「やむを得ない特段の事情がなく、社会通念上相当ではない」と指摘しました。