厚生労働省は非正規労働者の企業内での処遇を改善するため、新たな助成金制度を創設します。
まずは、失業中などの若者を非正規で雇った上で職業訓練を行った企業に対し、1人当たり月15万円を支給する施策の検討に入りました。支給期間は最長2年。訓練後、正社員として採用した場合は年50万円を最長で2年間支給します。失業率が高い若者の能力を高め、正社員化を促すことが狙いで、2012年度補正予算案に事業費として約600億円を盛り込みます。
来年度には有期契約の労働者を正規雇用や無期雇用に転換した企業への助成も始めることで、労働者の3分の1を占める非正規の処遇改善を促します。
非正規労働者は職業訓練の機会が乏しく、賃金面でも正社員との格差が大きいとされています。これまでも企業に正社員化を促す支援制度はありましたが、1人当たり月4万円、長くて3カ月のため、支給額は最大12万円にとどまり、効果が薄かったといえます。今回の支援策は最も多い場合で4年間、460万円と大幅に拡充されます。