厚生労働省は、国民年金の保険料を納付しやすくするため、未払いとなっている保険料を過去にさかのぼって支払える制度を継続させるなど国民年金法などの改正案を、2月中旬の通常国会提出を目指す国民年金法等改正案の概要が1月17日にわかりました。
国民年金の保険料の納付率は、平成24年度末で59%にとどまっていることから、厚生労働省は、納付率を上げるための制度改正を盛り込んだ国民年金法などの改正案を、今週召集される通常国会に提出することになりました。
改正案は、2015年9月までの特例措置として認められている、未払いとなっている保険料を過去にさかのぼって支払える制度を、2015年10月以降も継続するとしています。支払える期間は現在の過去10年分から過去5年分に短縮されます。
また、低所得者の保険料納付を猶予する制度の対象を、現行の「30歳未満」から「50歳未満」に広げます。納付猶予は現在、フリーターや無職の若 者が対象ですが、30~40代にも非正規労働者が広がっている現状を踏まえ、年齢を引き上げます。収入のある親と同居していてる場合でも、本人や配偶者の 所得が一定額を下回れば納付を猶予されます。さらに、保険料を滞納した場合に課される延滞金の利率は、来年1月から今の年14.6%から9.2%に引き下 げるとしています。厚生労働省は、通常国会で改正案の成立を図りたいとしています。