【その他】リサイクル工場周辺で石綿被害、10人死亡―大阪府堺市

大阪府堺市にあった、アスベスト運搬に使用されていた麻袋のリサイクル工場の周辺で、労働者や近隣の住民10人が中皮腫などで死亡していたことが石綿被害者の支援団体の関西労働者安全センターと「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の調べで分かりました。

死亡した10人は、堺市内で1970年代頃まで操業していた5か所のリサイクル工場の労働者の8人と近隣住民の2人で、うち7人が中皮腫、2人が肺がん、1人が石綿肺で全員が労災認定されるなどし、石綿による被害が確認されています。

麻袋の中にはアスベストの運搬に使われていたものが含まれており、作業工程でアスベストが飛散していたとみられています。

5か所のリサイクル工場のうち、4カ所は既に閉鎖し、残る1カ所も現在はアスベストを扱っていませんが、関西労働者安全センターは被害が現在も潜在していることを懸念しており、堺市に実態把握を要望しています。