政府税制調査会は11日、総会を開き、専業主婦らがいる世帯で夫の所得税が軽くなる「配偶者控除」の見直しなどについて論点整理を取りまとめました。
論点整理では、現行の配偶者控除の仕組みは見直すべきだとの見解を示す一方で、家庭での子育てなどを評価し、税制面の配慮を残すことが必要とも言 及しました。「税制にとどまらず、社会保険制度や企業の賃金制度の課題も検討が必要」と指摘し、政府税調として結論を出すことを見送りました。
論点整理は政府が6月下旬に閣議決定する成長戦略に反映させるとしています。ただ、政府税調の中里実会長(東大教授)は会合後の記者会見で「女性 の就業拡大には税制だけ議論しても問題は解決しない。税制を超えた幅広い議論が必要」とし、見直しは中長期的課題との認識を改めて示しました。