厚生労働省は今年の労働経済白書をまとめ、社員の長時間勤務の解消や能力開発に積極的な企業は、社員の離職率が低く収益率も高い傾向があるとして、やる気を引き出す人事管理の重要性を指摘しています。
今年の労働経済白書では、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が全国の従業員が100人以上の企業を対象に行った人材活用などに関する調査結 果を厚生労働省が分析・評価しています。労働経済白書では、就労意欲と企業の売上高に占める経常利益の割合の関係を調べたところ、社員の就労意欲が「高 い」企業では、入社3年以内に離職する社員は20%余りで、売上高に占める経常利益の割合は4.7%だったのに対し、就労意欲が「低い」と答えた企業で は、入社3年以内に離職する社員は30%余りで、売上高に占める経常利益の割合は、3.0%でした。就労意欲を引き出すことが、企業収益を高めて成長を支 えると指摘しています。