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【労働経済】女性の出産後継続就業率、現状の26.8%から55%へ引き上げ目標

厚生労働省は4日、仕事と家庭の両立支援対策に関する資料を公開しました。女性の出産後継続就業率26.8%、出産退職43.9%である現状から、継続就業率を2015年に50%、2020年に55%まで引き上げる目標を掲げます。

同省では、出産後も子育てをしながら働き続けられるよう、仕事と家庭を両立しやすい職場環境づくりを推進するなど、誰もが仕事と生活の調和が取れた働き方ができる社会の実現に向けて取組んでいます。

しかし、女性が第1子出産後に就業を継続することは依然として困難となっており、子どもの出生年が2005年~2009年の出産後継続就業率は26.8%、出産退職は43.9%となっています。

妊娠・出産前後に退職した理由として、「家事・育児に専念するため自発的にやめた」(39.0%)が最多となっていますが、「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさでやめた」(26.1%)や「解雇された、退職勧奨された」(9.0%)という理由も挙げられました。

同省では、第1子出産前後の女性の継続就業率を50%(2015年)から55%(2020年)に引き上げる目標値を掲げます。また、男性の育児休業取得率を8%(2015年)から13%(2015年)に引き上げ、あわせて6歳未満の子どもをもつ男性の育児・家事関連時間を1日あたり2時間30分(2017年)に引き上げる目標を掲げます。

育児休業に関する法律の一部を改正する法律について、子育て期間中の働き方の見直し策として、3歳までの子を養育する労働者に対して短時間勤務制度(1日6時間)を設けることを事業主の義務とするなど、男女ともに子育てをしながら働き続けることができる雇用環境が整備されつつあります。

【判例】アスベスト訴訟 国に責任、初認定

建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み健康被害を受けたとして東京、埼玉、千葉の元建設作業員308人(うち199人死亡)について、本人と遺族計337人が国と建材メーカー42社に慰謝料など総額約120億円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は5日、国の対策が不十分だったと認め総額約10億6000万円の支払いを命じました。メーカーの責任は否定しました。石綿被害で国の責任を認めた判決は大阪の石綿紡織工場元従業員による集団訴訟の1審であるが、元建設作業員による訴訟では初めて。

始関(しせき)正光裁判長は、石綿の危険性が医学的に確立した時期について、「国は遅くとも昭和56年以降は、事業者に罰則を伴って防じんマスクの着用を義務づけさせたり、作業員に危険性を伝えたりすべきだった。こうした対策を怠ったことは著しく不合理で違法だ」と指摘。メーカーや事業者について「何の責任も負わなくていいのかとの疑問があるが立法政策の問題。血税で被害の一部を補填(ほてん)することを踏まえ、立法府と関係当局に真剣な検討を望む」と述べました。

その上で同年以降に屋内で作業に従事し肺がんや中皮腫になった元作業員158人について遺族を含む計170人に賠償を認めました。吹きつけ工については国の庁舎工事での石綿吹きつけが禁止された後の74年以降を賠償対象としました。

判決について、厚生労働省は「判決の内容の詳細はまだ把握していないが、判決で国の主張が認められなかった点があり、厳しい判決だと理解している。判決内容を十分検討するとともに、関係する省庁と協議したうえで今後の対応を決めたい」というコメントを出しました。

一方、弁護団長を務める小野寺利孝弁護士は「国の責任を認めた点は評価できるが、企業の責任を認めなかったのは不当であり控訴したい。あわせて国会に対しても、被害者を救うための立法的な措置を行うよう求めたい」と述べました。

【年金・医療】保険指定2病院、3月に取り消し 豊岡会不正受給

医療法人「豊岡会」(愛知県豊橋市)による診療報酬不正受給問題で、厚生労働省東海北陸厚生局は2012年12月3日、健康保険法に基づき豊岡会が経営するはまなこ病院(浜松市)と岡崎三田病院(愛知県岡崎市)の保険医療機関の指定を来年3月1日付で取り消すと発表しました。2病院は原則5年間、保険診療ができず、医療費は全額、患者の自己負担となります。

豊岡会は3日、豊橋市で記者会見し、2病院を売却するため複数の医療法人と交渉していることを明らかにしました。

売却により新たな病院として保険医療機関の指定を受け直すためで、鈴木道生理事長は「患者と家族におわびする。経営改革に努め、今後も患者が保険診療を受けられるよう対処したい」と謝罪しました。

厚生局によると、2病院は産休の看護師が出勤しているなどとした虚偽の届け出をし、看護師数を水増しして診療報酬を不正請求していました。

厚生局が精査した結果、2006年からの5年間で不正に請求、受給した額は、はまなこ病院で約4億8千万円、岡崎三田病院で約15億8千万円に上っています。

豊岡会によると、2病院に加え、浜松とよおか病院(浜松市)と豊橋元町病院(豊橋市)の計4病院が、書類の記載ミスなどにより過剰に受け取った診療報酬も計約20億円に上るといいます。

今年3月、診療報酬で過去最大規模となる約50億円の不正・過剰受給が発覚、厚生局が豊岡会を調べていました。

【判例】継続雇用「基準満たせば拒めず」 最高裁、64歳男性勝訴

65歳までの雇用確保を定めた高齢者雇用安定法に基づき導入された継続雇用制度で再雇用を希望した男性(64)=兵庫県川西市=が、選定基準を満たさないとの理由で会社が拒否したのは不当として、再雇用されたことの確認などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷は2012年11月29日、会社側の上告を棄却し、男性の勝訴が確定しました。

継続雇用制度の再雇用をめぐる初の上告審判決です。山浦善樹裁判長は「男性は選定基準を満たしており、雇用が継続されると期待することには合理的な理由がある」と判断、会社の拒否について「やむを得ない特段の事情がなく、社会通念上相当ではない」と指摘しました。

【労働経済】75.3%の企業が賃金引き上げ 2012年調査、平均4036円増―厚生労働省

厚生労働省は、2012年に平均賃金の引き上げを実施または予定している企業は前年比1.5ポイント増の75.3%だったとする賃金改定の調査結果を発表しました。1人当たりの改定額は月平均4036円で前年比523円増となっています。引き下げる企業の割合は0.5ポイント減の3.9%となりました。 厚労省は「東日本大震災で引き下げた賃金を、復興が少しずつ進むにつれ、震災前の水準に戻したためではないか」とみています。また、産業別で平均賃金を引き下げた割合が最も高かったのは不動産業・物品賃貸業の9.7%。最も低かったのは建設業の0.8%でした。

【労働経済】残業代、1年2カ月振り減少 10月、製造業不振―厚生労働省

2012年12月4日、厚生労働省が発表した10月の毎月勤労統計調査(速報)によると、残業代などの所定外給与は前年同月と比べ2.3%減り、1万8460円でした。減少は2011年8月以来14カ月ぶりで、製造業の残業が減ったことが主因とみられています。厚生労働省は「中国など海外経済の鈍化による輸出減少が響いた」と分析しています。

残業など所定外の労働時間は全産業平均で4%の減少となりました。足元の景気動向を示すとされる製造業の所定外労働時間は6.8%の大幅減となっており、特に自動車など輸送用機械工業では15.3%減り、落ち込みの大きい結果となりました。

基本給や家族手当を含む労働者1人当たりの「所定内給与」は24万4591円で、7カ月ぶりに前年同月比で増加となりました。カレンダーの日並びで、前年に比べ平日が2日多かったためです。

【年金・医療】消えた年金なお4割 2222万件、未解決で幕引きも

自民党の安倍晋三政権時代に当時野党の民主党が暴いた「消えた年金」問題ですが、持ち主不明の年金記録、約5100万件のうち民主党政権で6割が解明されていたことがわかりました。残りの4割はなお持ち主が分かりません。今回の総選挙ではほとんど忘れ去られており、未解決のまま幕引きとなる可能性もありま す。

消えた年金問題は、年金保険料を納めた記録が旧社会保険庁にしっかりと保存・管理されずに起きたものです。本来よりも少ない額が支給されている年金の支給漏れも疑われています。民主党の指摘を受け、自公政権が2007年から解明をはじめました。2009年9月からの自民党政権は2010年~2013年度を集中処理機関として急ピッチで解明してきました。

消えた年金の4割の2222万件を解明するのはそう簡単ではなく、現在調査を進めている記録は5万件にすぎず、持ち主の手がかりさえつかめていない記録が962万件もあるそうです。

民主党政権が掲げた集中処理期間は2013年で終了します。その後はねんきんネットを使ってを使って自主的に対応するよう呼びかける予定だそうです。

年金記録解明にかけた費用は2009年~2013年の合計で3,569億円に達します。例えば紙の記録台帳とコンピューター上の記録を突きわせる1人あたり約2,200円かかっています。60歳未満の加入者は記録が解明されても戻る年金は平均で年約4,000円です。民主党政権内ですら費用対効果の面から批判的な声があります。

【年金・医療】年金開始年齢が焦点 社会保障改革国民会議が初会合

政府は11月30日、今後の社会保障制度を検討する社会保障制度改革国民会議の初会合を開きました。議論の主な対象は年金、医療、介護、少子化で、制度の持続性を高めるための年金や高齢者医療改革が課題です。年金の支給開始年齢引き上げなど給付抑制策が議論の焦点になる見通しですが、衆院選後の政治情勢によって議論の行方は流動的だが、大胆な改革案を打ち出す役割が期待されます。

国民会議は民自公の3党合意で、2013年8月21日までの設置が決まっています。委員は首相が選びますが、3党が推薦名簿を出して調整した経緯があるだけに、人選には各党の思惑がにじんでいます。

年金は民主党が最低保障年金の創設を掲げ、自公は現行制度の改善を目指しています。民主と自公案の隔たりは大きく、国民会議の委員の間でも意見が割れている状態です。

民主党案に近い制度を提唱している案として、保険料の未納問題や無年金・低年金者が増える現行制度の問題点を解決するには、税金を財源とする最低保障年金が必要だとの考えが根底にあります。

一方、民主案に否定的で、現行制度の存続を主張する意見もあります。いずれにしても、現行制度でも給付抑制策は欠かせないといいます。

この場合、議論の焦点となるのが年金の支給開始年齢の再引き上げにあります。会長の清家篤慶応義塾長は「生涯現役社会」が持論で、現在の65歳から68歳への引き上げを提起したことがあります。清家会長は11月30日の記者会見で「議論は排除せず、中立的に取り上げる」と述べました。

年金額を抑制する「マクロ経済スライド」という現行ルールも論点の一つです。デフレ下では発動できないルールがあるため、「今後も物価や賃金の伸びが期待できない以上、デフレ下でも発動する仕組みが必要だ」とし、国民会議で議論する考えもあります。

医療では、医療の充実を求める医師と、高齢者の負担増を容認する学者との間の意見調整が難しい状況です。資産のある高齢者に負担増を求める立場だという意見に対し、「治すだけの医療から、医療と介護の連携など量的、質的な拡大が大事だ」とし、意見が対立しています。

民主党も自らの抜本改革案について、今回の衆院選マニフェストでは「3党合意に沿って、国民会議の議論を経た上で実現を目指す」と記すにとどめ、3年前のマニフェストより表現を後退させました。政権交代以降、年金や高齢者医療の改革が進みにくくなっていることもあり、厚労省内には「早く決着を付けて議論を前に 進めたい」との思惑もあります。

【年金・医療】協会けんぽ「総報酬割り」特例措置延長

厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会医療保険部会は28日、中小企業の従業員や家族が加入する全国健康保険協会の財政支援策の特例措置を延長する方針で大筋一致しました。

後期高齢者医療制度の財源は4割を現役世代の支援金で賄っています。支援金は各医療保険が加入者数に応じて負担するのが基本です。しかし、これでは中小企業向けの全国健康保険協会など、加入者数が多く給与水準の低い健保の負担が重くなります。厚労省は格差是正に向け、13年度から給与水準が高い健保ほど支援金額も高くなる総報酬割りを全面導入する意向でしたが、負担の増える大企業を中心に経済界の反発は強く同省は早期実施を断念ました。10?12年度の特例措置として支援金総額の3分の1を総報酬割りで徴収していますが、当面この特例を継続します。