厚生労働省は8月20日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)年金部会を開き、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織改革や年金制度全体の見直しに向けた議論を始めました。年末まで議論し、2015年の通常国会で関連法の改正を目指します。
65歳以降も働くことを前提に、保険料納付期間を延ばすことや、本人の選択で受給開始年齢を遅らせることができる仕組みの検討などが議論の中心と なります。合わせて、主婦などパート社員が厚生年金に入りやすくなるように、厚生年金の対象者を中小企業も含めて一段と広げることや第3号被保険者制度の 見直しも検討します。
また、年金額の伸びを物価や賃金の伸び以下に抑える「マクロ経済スライド」をデフレ下でも実施できるように改めることも検討課題となります。
GPIFの組織改革では、理事長に権限が集中している現行体制を見直し、運用の専門家を含めた合議制の導入することを検討します。