政府は7日、国家公務員の退職手当を約15%減らす基本方針を閣議決定しました。来年1月から平成26年7月まで3段階で引き下げ、共済年金の上乗せ分と退職手当を合わせた「退職給付」が民間より一人当たり約400万円高い現状を是正します。
基本方針は、国に準じて退職手当を支給している独立行政法人職員や、地方公務員にも同様の減額を求めます。
国家公務員の退職金は、月給や勤続年数に応じた基準額に民間と均衡させるための「調整率」を掛け合わせて算定されています。今回の見直しでは、民間の方が高かった16年から維持していた4%増の調整率を、25年の1月と10月、26年7月に各5~6ポイント下げて13%減まで圧縮するとしています。
一方で、天下り斡旋(あっせん)禁止で増えた高年齢層の退職を促して総人件費を抑えるため、早期退職者の割増制度は拡充します。対象を「50歳以上」から「45歳以上」に広げたうえで、定年より早く退職する場合、1年につき退職金を最大で3%(現行2%)割り増すとしています。
これらにより、平均退職手当が約2700万円から約2300万円に下がることになります。政府は、こうした方針を盛り込んだ関連法案をまとめ、できるだけ早く成立させたいとしています。