授業中や学校行事の際に繰り返し校舎外での「立ち番」を強制したのは違法として、私立鶴川高校の教員ら10人が、同校を経営する明泉学園と理事長を相手に約2400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁立川支部は3日、原告の主張を認め、計1227万円の支払いを命じました。
判決などによると、同法人は2008年以降、管理職以外の教員に対し、授業の空き時間などに校外での立ち番をを命じたほか、体育祭や文化祭、入学式などの行事開催中にも同様の当番を命じました。
同法人は、「生徒の安全確保のための責務」「保護者の道案内」などと主張していたが、市村裁判長は「必要性や合理性に乏しい」と退けました。
教員の中でも特に教職員組合員である原告に対し、集中的に当番が割り振られたことについて、市村裁判長は「労働契約に基づく指揮命令権を著しく逸脱・乱用した不法労働行為」と断じ、法人のみならず理事長の個人責任も認めました。