民主、自民、公明3党は6月15日未明、社会保障・税一体改革関連法案のうち、社会保障分野の修正について大筋合意ました。公明党を交えた3党で6月14 日から15日未明にかけて行った実務者の協議で、自民党が撤回を求めていた、民主党の「最低保障年金創設」と「後期高齢者医療制度廃止」の政策に関し、撤回の方針を明示せず、新設する「社会保障制度改革国民会議」に検討を事実上棚上げします。
6月21日に会期末を迎える今国会での衆院採決に向け、焦点は民主党内の了承手続きに移ります。
自民党は対案である「社会保障制度改革基本法案」で年金、高齢者医療について「現行制度を基本」とし、民主党が2009年衆院選政権公約(マニフェスト) で掲げた最低保障年金創設と後期高齢者医療制度廃止の撤回を求めていました。しかし、公明党の説明によると、この日の実務者協議では、自民党が民主党の要求を受け入れ、まず「現行制度の現状を踏まえ」て社会保障制度改革国民会議で議論すると表現を弱め、最終的には「現行制度」という文言を削除することにしたといいます。自民党は対案の名称についても民主党の要求に応じ、「社会保障制度改革推進法案」としています。