【労働経済】上半期の就職、転職者の割合増加 雇用動向調査

厚生労働省が26日発表した2012年上半期(1~6月)の雇用動向調査によると、労働者全体のうちこの期間に就職した人や転職した人の割合を示す「入職率」は前年同期比0.6ポイント上昇し、8.8%でした。

前年に東日本大震災の影響で落ち込んだ製造業や運輸・郵便業で大幅に増加し、全体を押し上げました。製造業が前年同期比1.8ポイント増の6.5%で、運輸・郵便業も6.7%と同1.5ポイント増えました。

一方、離職した人の割合は0.1ポイント低い8.1%と3期連続で低下しました。ただ中国向け輸出の伸び悩みなどから下半期の製造業の雇用者数は減少するとみられるため、厚労省は「状況を注視する必要がある」としています。

仕事があるにもかかわらず、就く人がいない未充足求人数は6月末時点で51.6万人と、前年同月比13.3万人増えました。特に復興需要が出ている建設業やサービス業で増加しています。

調査は7月に全国1万4758事業所を対象に実施し、9775事業所から有効回答を得ました。