野田政権は2012年6月24日、年金財源に充てるため赤字国債を増額する補正予算案を編成する方針を固めました。今年度予算では、赤字国債の発行を閣議決定に沿って44兆円台に抑えるため、年金の国庫負担2.6兆円の財源は別枠の交付国債で計上しました。自民、公明両党が「粉飾」と批判しており、 赤字国債に切り替えます。
民主党の城島光力国対委員長は24日のNHK番組で消費増税関連法案の3党修正合意を踏まえ、「交付国債は削除する。必然的に補正の問題も出てく る。特例公債法案をこの国会で成立させたい」と強調。自公の主張を入れることで、特例公債法案の今国会成立に両党の協力を得たい考えです。
政権は交付国債に代わる財源について、赤字国債の一種で将来の償還財源が明示されるつなぎ国債とする方針です。2014年以降の消費税率引き上げ分が償還に充てられる見通しです。
一方、前原誠司政調会長は24日のフジテレビの番組で「成長戦略に資するよう、秋に向けしっかり補正を組む」と述べ、補正には景気対策も含め、編成に時間をかけたいとの考えを示しました。