2012年6月26日、厚生労働省は中央最低賃金審議会を開き、2012年度の最低賃金の基準作りの議論を開始しました。学識経験者と労使の代表で7月中をめどに改定幅の目安を決定します。今年度の議論では最低賃金で働いた場合に1か月の収入が生活保護の受給額を下回る「逆転現象」の解消や、東日本大震災で落ち込んだ伸び幅の回復が焦点となっています。
最低賃金は、企業が従業員に支払わなければならない最低限の賃金で、都道府県ごとに金額が決められ、現在の全国の平均は時給で737円です。政府は2010年にまとめた新成長戦略で名目3%、実質2%を上回る経済成長を前提に「2020年までに全国最低800円、全国平均1000円を目指す」との目標を掲げています。