AIJ投資顧問の年金資産消失事件を受け、27日、厚生労働省の有識者会議がまとめた厚生年金基金制度に関する最終報告書案全容が判明しました。財政健全化の見込みが立たない厚年基金については、厚生労働相の解散命令を積極的に発動することや、解散要件緩和を打ち出しました。29日の会議で提示します。
企業年金の一種の厚年基金は、公的年金である厚生年金の一部を代行運用しています。財政悪化に苦しむ厚年基金に厳しい姿勢を打ち出すのは、早期解散へ誘導することで、厚生年金本体に大きな影響が及ぶのを避ける狙いです。厚労省はさらに検討を加え、関連法改正案を来年の通常国会に提出する方針。