【年金・医療】AIJ委託基金、事件後初の解散

AIJ投資顧問に20億円超の運用を委託していた全国商品取引業厚生年金基金(東京)が2013年3月21日付け解散していたことが4月20日に判 明しました。2012年2月に発覚したAIJ年金資産消失事件発覚後、同社に委託した基金の解散が表面化したのは初めてのケースです。別の委託基金も解散手続きに入っているといいます。

全国商品取引業厚年基金は中小の商品先物取引会社が集まってつくった基金でした。加入者の減少で厳しい財政状況が続いおり、問題が発覚して以降、いち早く解散方針を表明していました。
厚年基金は国に代わって厚生年金の一部を運用しており、代行部分の不足を補填しなければ解散はできません。同基金は、厚生年金の代行部分にも不足が生じる「代行割れ」状態だったため、加入企業が従業員数に応じた特別掛け金を支払い、不足分を穴埋めしました。

厚生労働省は、運用難の厚年基金を解散させる法案の今国会の成立を目指しています。AIJには80以上の厚年基金や確定給付企業年金が委託していました。大半が財政難の基金で、法案が成立すれば施行から5年以内に解散しなければなりません。