親の介護のために離職した経験のある中高年が男性で13・4%、女性では27・6%にも及ぶことが5月12日、公益財団法人・家計経済研究所の調査で分かりました。
40~64歳の男女合計470人を対象に平成23年9~11月の間、調査会社を通じて実施しました。介護を受ける親の平均年齢は82・7歳でした。同研究所は「男性の介護離職は以前に比べ増えているのではないか」と分析しています。未婚者の増加や、頼れる兄弟姉妹が身近にいない人が多いことも一因であるようです。
女性の場合、「嫁の立場の女性を中心に仕事を辞め、介護を担う状況が続いている」と指摘しています。費用に関しては「総費用の6~7割を介護保険でカバーしているものの、介護が家計を圧迫している。働きながら介護する人への手厚い支援が必要」と分析しています。
介護の影響で「自由な時間が減った」と答えた人が離職経験者は86・5%、(回答者全体は71.4%)「(子供など)他の家族に手が回らなくなった」とした人は59・4%(同49.1%)でした。仕事を辞めた経験がある人ほど時間に追われ、ストレスを抱えているようです。
在宅介護にかかる自己負担の費用は、1割負担の介護サービス利用料におむつ代など月平均約6万9千円でした。