【労働経済】被災者雇用創出のNPOが破産手続き開始

東日本大震災で被災した岩手県山田町から緊急雇用創出事業を受託し、不正会計が指摘されているNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市)が5月 15日、東京地裁から破産の手続きを開始する決定を受けました。申し立ては10日付で、同日時点での負債総額は5億6000万円。

NPO法人は2011、12の両年度、山田町から緊急雇用創出事業を受託。被災者を雇用して、支援物資の分配、行方不明者の捜索、無料入浴施設の運営な どを行っていましたが、昨年12月に12年度事業費約7億9100万円を使い切ったことが明らかになりました。全従業員137人は解雇されました。

岩手県は12年度事業費のうち約5億円が補助対象外だったと認定し、山田町が町費で穴埋めしました。山田町は同法人に対し返還請求訴訟を起こす方針を示しています。

山田町は「事実を確認し、今後の対応を協議したい」としています。