政府は1月31日の閣議で、育児休業給付の拡充を柱とする雇用保険法改正案を決定した。収入の低下を懸念して育休を取ろうとしなかった男性に取得を促す狙いもある。2014年度中の実施を目指す。
現行は育児休業を取得した人に雇用保険から育休前賃金の50%を補償している育休給付の給付率を、育休当初の半年間に限って約3分の2の67%に引き上げる。共働き夫婦が交代で育休を取った場合は、最大で半年ずつ計1年間の増額が可能になる。
また、キャリアアップのための教育訓練給付も拡充し、専門的な国家資格や学位の取得を目指す社会人を対象に、講座費用などの補助率を現行水準の 20%、上限10万円から20%から原則2年間、計96万円を上限に40%へ引き上げとなる。取得した資格を生かして働いていれば、さらに20%を上乗せ する。教育訓練給付の拡大は10月からを予定している。
失業手当の受給期間を残して再就職した労働者が前職より賃金が下がった場合、差額を一時金として支給する制度も導入する。