自民党の厚生労働部会は5日、派遣労働のあり方を見直す労働者派遣法の改正案について、派遣労働者が大幅に増えた場合などは速やかに法律の見直しを検討することを法案の付則に盛り込むなどの修正を加えたうえで了承しました。
派遣労働の期間制限を一部撤廃する労働者派遣法の改正案は、昨年の臨時国会で廃案となり、厚生労働省は、改正案を今国会に改めて提出して成立させたいとしています。
派遣労働者の受け入れは現在、同じ職場で最長3年が上限ですが、3年ごとに別の人に入れ替えれば、派遣労働者を使い続けられるようになるのが柱と なっていることに対して、野党側から「派遣労働の固定化につながる」という懸念がでていることを踏まえ、自民党の厚生労働部会は一部修正を加えたうえで了 承しました。
具体的には、法律の施行後、派遣労働者が大幅に増えるなど、「雇用の安定に資する雇用慣行が損なわれるおそれがある場合」には、速やかに法律の見 直しを検討することを法案の付則に盛り込むとしています。また、運用上の配慮を規定した条文に、「派遣就業は臨時的かつ一時的なものであることを原則とす る」という文言を盛り込むなどとしています。
政府は13日に改正案を閣議決定し、今国会での成立を目指すとしています。