2000万件以上が持ち主不明のままのいわゆる年金記録問題を巡って、厚生労働省は8月15日、新たな対策を公表しました。紙台帳とコンピュー ターの記録が同一人として統合される可能性が高い約13万2000人について、個別に訪問して確認する作業を来年度から始める方針です。対策費として 2015年度予算案の概算要求に10億円を計上します。
年金記録問題を巡っては、問題が発覚した07年当時、持ち主が分からなかった5095万件のうち、4割に当たる2083万件の持ち主が特定されていません。
同省は10年以降、年金記録(計約107万件)の持ち主と思われる人に確認を求めて通知しましたが約28万件は回答がなく未解明のままとなってい ます。新たな対策はこの未回答者のうち、不明年金記録とは別の年金をすでに受給している約13万2000人が対象で、所管する日本年金機構は今後も通知を 送ったり、電話での問い合わせを行ったりする方針ですが、連絡がつかない場合は来年度から職員による訪問を始めるとしています。