政府は22日までに、年金特別会計で四半世紀余りにわたって活用されず塩漬け状態になっていた1兆5千億円に上る「埋蔵金」を、将来の年金給付費に回す方針を固めました。厳しい年金財政にとって“つなぎ資金”になりそうです。
社会保障と税の一体改革で、会社員の厚生年金と公務員らの共済年金を統合する被用者年金一元化法が今月成立。これをきっかけに、この埋蔵金の各年金制度への配分ルールが政府内で固まり、活用に道筋が付きました。一元化法施行の15年10月以降、給付に回す案が有力です。
埋蔵金は専業主婦が任意加入だった1961~85年度に払っていた保険料で、これまで使っていませんでした。ただ、厚生労働省は1.5兆円を給付に回すことを織り込んで見通しを立てているため、年金財政に与える影響はありません。