【労働法】栃木中3労災死、校長が就労許可

群馬県桐生市の工事現場で栃木県足利市立西中学校3年の男子生徒が死亡した事故をめぐり、足利市教育委員会は2012年8月20日、記者会見し、同校の岩下利宏校長が男子生徒に「職場体験」と称して働くことを許可し、報告を受けた足利市教育委員会も追認していたことを明らかにしました。岩田昭教育長は「労働基準法と就学の義務について認識が甘かった」と釈明しました。

足利市教育委員会によると、事故を受け岩下校長は「本人と保護者の希望があり、学校長の裁量で許可した。労働基準法違反にあたるという認識はなかった」と説明しているとのことです。足利市教育委員会は「校長が熟慮した結果」として岩下校長の判断を追認しました。

一方、足利市教育委員会が市内の中学校に聞き取り調査を行ったところ、2002年以降、男子生徒と同じ建設会社で働いていた可能性のある生徒が16人いることが明らかになりましたが、この業者以外で就労した生徒が5校にいたとみられることも明らかになりました。