厚生労働省が2012年7月31日朝発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント上昇の0.82倍でした。
改善は13カ月連続ですが、東日本大震災の復興需要などを背景とした新規求人の増加が一服したことなどから、上昇は小幅にとどまりました。
新規求人倍率は0.03ポイント低下の1.32倍。雇用の先行指標となる新規求人数が2.1%減の74万人と、4カ月ぶりにマイナスへ転じたことが響きました。
前年同月と比べた新規求人数(原数値)は12.1%増えました。医療・福祉(17.1%増)、卸売業・小売業(16.7%増)、宿泊業・飲食サー ビス業(16.2%増)で増加が目立ちました。一方、製造業は1.1%減と、2009年12月(15.1%減)以来、2年半ぶりのマイナスでした。円高の影響に加え、震災で寸断されたサプライチェーン(供給網)の復旧を背景として、昨年6月に自動車関連などの求人が増えた反動が出たといいます。
都道府県別で有効求人倍率が最も高かったのは福井県の1.22倍、最も低かったのは沖縄県の0.41倍でした。