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【年金・医療】企業年金、株から債券へ

日立製作所やNTTなど主要企業の年金が、株式での運用を減らす一方で債券などへの配分を増やしています。将来の給付に必要な資産が不足するなか、 価格変動リスクを避ける狙いです。運用不振が財務悪化に直結するよう企業会計基準が変更されることも背景にあります。ただ必要とする利回りに届かない状態が続くようなら、企業の負担拡大や給付削減などにつながる可能性も十分に考えられます。

一例を挙げると、日立は2012年3月期に、約1兆3000億円の年金資産に占める株式の割合を1年前の9%から7%に下げ、日本国債など公債を9%から12%に高めました。

ただ、歴史的な低金利下で国債などを増やすと高い利回りでは期待できません。企業は追加の資金拠出などを迫られる可能性も十分に考えられます。多くの企業が見込む2~3%の利回り確保が難しくなってきています。

上場企業の前期末の年金資産は、現時点で積み立てておくべき額を約9兆6000億円下回っているのが現状です。上場企業の約4割で不足額が増えました。安全重視の運用でもこうした状況に歯止めがかからなけば、給付の削減などにつながる可能性も考えられます。

【労働経済】新興企業の経常益、15%増 スマホ・車関連伸びる 4~6月

新興企業の業績が好調です。ジャスダックと東証マザーズの2市場に上場する企業の2012年4~6月期は、
連結経常利益が前年同期から15%増えました。増益は11四半期連続で、利益合計は四半期開示が義務付けられた2008年度以降、4~6月期として最高でした。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)関連や自動車部品など製造業の収益回復がけん引、内需型の非製造業も下支えしています。

振興企業には、欧州・中国の景気減速や円高の影響を受けにくい内需型企業が比較的多ことも、上場企業より増益率が大きくなった一因です。非製造業の経常増益率は9%と引き続き堅調でした。

【労働経済】非正規雇用 2期連続マイナス

総務省が14日発表しました4~6月期の労働力調査で、非正規雇用が前年同期に比べて1万人減り1775万人となりました。非正規雇用は2011年10~12月まで8期連続で増加した後、2期連続で減りました。パートタイマーやアルバイトは増加しているものの派遣社員が13万人減り81万人となった点が大きく影響しています。

【その他】雇用調整助成金 支給要件を見直し

厚生労働省は平成24年10月1日から、雇用調整助成金と中小企業緊急雇用安定助成金について、支給要件の見直しを行うことを発表しました。
平成20年9月のリーマン・ショック後、雇用調整助成金等の支給要件を緩和してきましたが、経済状況の回復に応じて見直すことになりました。

 

【見直しを行う要件の概要】

・生産量要件の見直し
「最近3か月の生産量または売上高が、その直前の3か月または前年同期と比べ、5%以上減少」を「最近3か月の生産量又は売上高が、前年同期と比べ、10%以上減少」とします。
また、中小企業事業主で、直近の経常損益が赤字であれば、5%未満の減少でも助成対象としていましたが、この要件を撤廃します。

・支給限度日数の見直し
「3年間で300日」を、平成24年10月1日から「1年間で100日」に、平成25年10月1日から「1年間で100日・3年間で150日」とします。

・教育訓練費(事業所内訓練)の見直し
「雇用調整助成金の場合2,000円、中小企業緊急雇用安定助成金3,000円」を、「雇用調整助成金の場合1,000円、中小企業緊急雇用安定助成金1,500円」とします。
※岩手、宮城、福島県の事業主は、6か月遅れで実施します。

【労働経済】原発ゼロなら雇用減少―経団連緊急調査

経団連が2012年8月13日に公表した2030年時点の原子力発電依存度に関する主要業界団体などへの緊急アンケートの結果は、原発ゼロなら利益は100%、雇用は96%、生産は87%の団体が「減る」と回答し、日本企業の国際競争力も90%が低下するとみていることがわかりました。原発ゼロに対する経済界の危機感が反映された結果となりました。

政府が示した、2030年時点の原発比率「0%」「15%」「20-25%」の3選択肢のうち、「最も望ましい」とした回答は「その他」の62% で、このうち約6割が国民生活や経済への負担が大き過ぎるため「いずれも適切でない」としました。また3つの選択肢のうち、「0%」「15%」という回答は皆無でした。

省エネや再生可能エネルギーの導入目標でも「妥当でない」とする回答が76%に達し、実現可能性を疑問視し、コストの上昇を懸念する意見が多い結果となりました。

雇用に与える影響(回答数23団体)は、ゼロシナリオでは「大きく減少」(57%)と「減少」(39%)合わせて96%が「減る」と回答しており、ほとんどの企業が雇用減は避けられないとみています。20~25%シナリオでも、「減る」との回答が7割を占めました。

この調査は7月3日~19日の期間に、135団体を対象に実施され、製造業20団体を含む33団体から回答を得ました。

【その他】書類偽造し、助成金不正受給―福島の機械卸売会社

2012年8月13日、福島労働局は福島市の産業機械器具卸売業「エイティック」が、国の中小企業緊急雇用安定助成金約2千万円を不正受給していたことを発表しました。同社は7月に延滞金を含む全額を返還しました。

福島労働局によると、同社は平成21年3月~今年1月、実際は働いていた従業員について、休業させたり、教育訓練を受けたりしたように書類を偽造し、休業補償などのため国から支給される助成金を不正受給していました。3月に労働局が事業所に立ち入り検査し発覚しました。

【年金・医療】北海道内4万人に年金通知ミス

北海道内の年金受給者に送付された8月分の「年金振込通知書」約70万通のうち、約4万通の振込先や支給額に記載ミスがあったことが10日、分かりました。すべて札幌市中央区と東区内の年金受給者で、他人の基礎年金番号や振込先、支給額などが記されていたということです。

機構によると、記載ミスがあったのは、8月の年金額に変更がある両区の受給者の一部に送った通知書。機構では、正しい表示の通知書を15日までに再送付し、記載ミスのあった通知書を同封する返信用封筒で回収する考えですが、いずれにしても8月分の支給は適正に行われるとしています。

通知書の印刷業務を受託した印刷会社はプログラムミスを原因に挙げています。誤った項目は、基礎年金番号や振込先の金融機関名、年金額などで、口座番号 は記されていないということです。他人の情報が誤記載されていることについて、機構は「受け取った人には誰のものか特定はできない」と説明しています。

通知を受け取った人から「自分の指定している口座ではない」といった問い合わせが、9日に札幌市内の年金事務所や相談センターに相次いだため、機構が調べたところ、記載ミスが判明しました。

問い合わせは、電話だけでなく、直接相談に訪れた人も多く、同日だけで少なくとも700~800件に上りました。これとは別に有料の「ねんきんダイヤル」へも多数の問い合わせがあったとみられます。

機構広報室は「ミスを指摘していただいた方々に交通費や電話代は出せず、申し訳ないと言うしかない。印刷業者には確認の徹底などの再発防止を指導する」としています。

【年金・医療】厚生年金、国民年金ともに黒字 11年度収支決算

厚生労働省は10日、年金特別会計の2011年度収支決算(時価ベース)を発表しました。サラリーマンらが加入する厚生年金は2兆9106億円の黒字となり、前年度2682億円の赤字から改善。自営業者らが加入する国民年金も1980億円の黒字と3年連続で黒字でした。東日本大震災の影響が大きかった前年度と比べ、国内外の株価が上昇するなどし、積立金の運用収入がプラスになったのが寄与しました。

厚生年金3069億円、国民年金194億円の運用損となった前年度から一転、11年度は厚生年金2兆4201億円、国民年金1662億円の運用益を記録しました。

厚生年金の積立金残高は前年度比2兆6542億円減の111兆4990億円となっています。

【判例】クボタ石綿訴訟 周辺住民の健康被害、初認定―神戸地裁

大手機械メーカー、クボタ旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の周辺住民2人の中皮腫による死亡について、同工場から飛散したアスベスト(石綿)が原因として遺族がクボタと国を相手取り、計約7900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2012年8月7日、神戸地裁で行われました。小西義博裁判長は1人につ いては「飛散した石綿に曝露した」と認定し、クボタに約3195万円の賠償を命じ、国への請求は棄却しました。

工場労働者や運搬作業員以外に、周辺住民の石綿による健康被害に対し企業の責任を裁判所が認めたのは初めてとなります。

原告は、旧神崎工場から約200メートル離れた別の工場に勤務していた山内孝次郎さん(平成8年死亡、当時80歳)と、約1キロ離れた地区に住んでいた保井綾子さん(平成19年死亡、当時85歳)の遺族4人です。クボタは被害発覚後、周辺住民らに最高4600万円の救済金を支払ってきたが遺族らは受け取らず「責任を認めて謝罪してほしい」として提訴していました。

判決理由で、小西裁判長は運搬時の破れた麻袋からの漏出▽建物開放部からの飛散▽集塵(しゅうじん)機の性能の限界などから「工場敷地外への飛散を十分に防ぐことができていなかった」と認定。中皮腫を発症した周辺住民の居住地と神崎工場までの距離などを研究した学術論文に基づき、山内さんについては「発生源が旧神崎工場と推認させる」としてクボタの責任を認定した。保井さんについては、居住地が離れており「関連性があると断定できない」と判断し た。

この神戸地裁判決を受け2012年8月9日、原告や弁護士によって東京・永田町の衆院第1議員会館で開かれた報告会には、国会議員6人を含む約20人が出席し、原告側の八木和也・弁護団事務局長らが、被害の実態や今回の判決の内容を説明しました。

山内さんの長男康民さん(64歳)は「クボタと、石綿の危険性を知りながら規制しなかった国は、被害がこれほど大きくなった責任を取ってほしい」と議員らに訴えました。

【その他】「治療と職業生活の両立等の支援に関する検討会」報告書の公表―厚労省

脳疾患や精神疾患が増えるなか、治療を受けながら就労できるように関係者がどのように連携を進めるべきかなど検討会がまとめた報告を、厚生労働省が2012年8月8日に公表しました。

企業には
(1)労働安全衛生法上の措置を徹底し、疾病の早期発見・早期治療、重症化防止に努める
(2)治療と職業生活の両立に理解のある職場風土形成のため、労働者・管理監督者の教育に努める
(3)時間単位の有給休暇制度や短時間勤務制度の導入など、柔軟な雇用管理の取組を進めることを提言しています。
医療機関に対しては患者の就業状況を把握した上で、治療方針決定に際し、仕事を休まずに治療を受けられるような配慮などを求めています。

また、労働者には疾病の予防、早期発見、重症化防止への努力とともに、積極的な情報収集や両立促進のための企業と医療機関の情報共有・連携に協力することを求めています。

検討会は行政に対しても
(1)治療と就労の両立支援へ社会的な認識を高めること
(2)支援を必要とする労働者の規模やニーズ、関係者の取組状況などの実態を把握すること
(3)関係者が取り組むべき方法を示したガイドラインやマニュアルの作成などを提言しています。

厚生労働省ホームページ:「治療と職業生活の両立等の支援に関する検討会」報告書取りまとめ
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002h4m5.html