いまにも落ちてきそうな空の下で

「人事評価制度を導入したい」という相談を受けることがあります。

近年では、行き過ぎた成果主義を是正するものとして、業務遂行度や目標達成度などの「結果」だけでなく、目標達成までの「過程」も評価することが大切だと言われています。
私も、人事制度作成のお手伝いをする際には、成果につながる行動特性を人事考課に取り入れた「コンピテンシー評価」をお勧めしています。

『ジョジョの奇妙な冒険』という漫画が昔から好きなのですが、その中でも印象的なのが、第5部にでてくる表題のエピソードです。
決して見つからないかもしれないのに、殺人犯の指紋がついているはずのガラス瓶の破片を必死に探している警官のセリフがとても印象に残っています。
なぜ報われないかもしれないのに苦労を背負い込むのか?と尋ねられ、警官はこう答えます。

「そうだな…わたしは『結果』だけを求めてはいない」
「『結果』だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ…近道した時真実を見失うかもしれない」「やる気も次第に失せていく」
「大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている」「向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、いつかはたどり着くだろう?」「向かっているわけだからな…違うかい?」

結果ももちろん大切ですが、それだけで判断しないこと。経営にも大切なことなのではないかと思います。