【その他】「被ばく労働を考えるネットワーク」相談会で除染作業員が危険手当未払い訴え―福島県いわき市

東京電力福島第一原発の収束作業をする作業員や除染作業員を支援しようと、労働問題に取り組む「被ばく労働を考えるネットワーク」が2012年11月25日、福島県いわき市で第一回の相談会を開催しました。相談会では、福島県田村市の国が除染を進める地域で、除染をした青森県の58~61歳の男性作業員5人が訪れ、「国から支払われた特殊勤務手当(危険手当)がピンハネされている」と訴えました。

男性らは9月から約2か月、約800人の作業員とともに山の草刈りなど除染作業をしましたが、国が除染を進める年間放射線量が高い地域では、危険手当が一日一万円ほど出るが、五人には支払われていなかったとのことです。5人は大手ゼネコンの三次下請け会社に勤務していましたが、「危険手当があるのを知った時は驚いた。どこでピンハネされているか分からない。健康診断も除染の講習も自費。当初はマスクの支給もなかった」と説明しました。

会場では、阪南中央病院の村田三郎副院長が原発作業員らの被ばく問題について講演し、「長期にわたる作業員の徹底した被ばく線量と健康管理が必要。被ばくとの関係が否定できない健康被害が出た時は、国と東電が補償すべきだ」と話しました。

会場では生活相談も行われ、避難生活をする人や地元住民も訪れました。大熊町の女性は「収束作業をする作業員は、国が年金まで補償すべきだ」と話しました