厚生労働省によると、2012年12月時点で生活保護を受給している人は、全国で215万1165人となりました。前月と比べて3862人増えて、8か月連続で過去最多を更新しました。生活保護を受給している世帯も前の月より3026世帯増えて、157万823世帯となり、過去最多を更新しました。
世帯の内訳は、10年前に比べて60歳以上の高齢者の伸びが大きくなっており、全体の43%を占めています。けがや病気などの「傷病者世帯」が19%、働くことのできる世代を含む「その他の世帯」が18%となっています。厚生労働省は、「年金だけでは暮らせない高齢者が増えているほか、雇用環境が依然として厳しく歯止めがかからない」と分析しています。2013年度に生活保護費は3兆7000億円に上る見通しで、政府は、食費や光熱費などの費用について新年度から3年かけて総額で670億円程度を段階的に減らしていく予定を立てています。
また、厚生労働省は、不正受給対策の強化など制度を抜本的に見直す生活保護法の改正案や、生活保護を受ける前の経済的に困った人に対する支援策の充実を盛り込んだ新しい法律の案を、今の国会に提出する方針です。