厚生労働省は21日、全国で生活保護を受けている人が8月時点で前月より6342人増えて213万1011人に上り、4カ月連続で過去最多を更新したと発表しました。受給世帯数は前月より5230世帯増えて155万5003世帯で、こちらも過去最多を更新しました。
世帯別でもっとも多いのは65歳以上の高齢者世帯で67万3680世帯。病気やけがをした人の世帯は29万8643世帯、働ける世代を含む「その他」の世帯は28万5003世帯でした。高齢者世帯とその他の世帯は増加傾向にあります。厚労省は「高齢者の増加に伴って、今後も増加していく可能性が高い」と分析しています。
受給者数の増加に伴い生活保護費も総額約3.7兆円(2012年度予算)に達しています。政府の行政刷新会議は17日の事業仕分けで、「就労意欲をそがない水準とすべきだ」として、生活費に相当する生活扶助の事実上の引き下げを求めたほか、自民党の検討チームも引き下げに取り組む方針を打ち出すなど、生活保護費の抑制を迫る動きが活発になっています。