政府は31日、消費税率が10%に引き上げられるのに合わせ、平成27年10月から、年間所得が77万円以下の低所得の年金受給者らに保険料を納めた期間に応じ月最大5千円を支給する年金生活者支援給付金法案を閣議決定しました。
支給の対象は、政令で定めることになっていて、年金と所得を合わせた額が年間77万円以下で家族全員の住民税が非課税の、およそ500万人が対象となる見通しです。保険料を多く納めてきた人よりも受け取る額が多くなる受給額の「逆転現象」が起きないよう、所得が年77万円超で87万円未満の約100万人にも給付を行います。
このほか法案では、障害年金や遺族年金の受給者のうち、年間の所得が単身の場合でおよそ460万円以下の人など、一定額を下回る人に対しても給付金を支給するとしており、給付対象は約790万人に拡大しました。
一定所得以下の障害基礎年金の受給者は約180万人、遺族基礎年金の受給者は約10万人で、障害1級の人は月6250円、そのほかは一律月5千円が、通常の年金と同じように2カ月ごとに支給されます。